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2014年8月17日 聖霊降臨後第10主日 「何物にも代え難い尊い宝」

マタイによる福音書13章44〜52節
藤木 智広 牧師

私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安とが、あなたがたにあるように。アーメン。

先々週、先週と続いて、本日もマタイによる福音書から、天の国のたとえについて、御言葉を聞いてまいりましょう。繰り返しますが、主イエスがこの天の国のたとえを話された場所は、こういった礼拝堂、会堂ではなく、湖に浮かぶ船の上でした。大勢の群衆が、主イエスの下に集まってきたので、足場はなく、全ての群衆の目に付く場所をお選びになったのでしょう。この時既に、主イエスはファリサイ派と言った宗教権力者から命を狙われていました。この譬え話の背景には、主イエスの十字架への歩みが既に描かれているのです。Read more

2014年8月10日 聖霊降臨後第9主日 「両方とも育つままに」

マタイによる福音書13章24〜35節
藤木 智広 牧師

私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安とが、あなたがたにあるように。アーメン。

ふたつのたとえ話が日課として与えられていますが、本日は毒麦の譬え話(24~30節)から御言葉の取り次ぎをさせていただきます。

この毒麦の譬え話も、そんなに複雑なお話ではないかと思います。種を蒔く人は「良い種」だけを蒔いたのですが、人々が眠っている間に、敵が来て、毒麦をその畑に蒔いてしまったので、良い麦と一緒に、毒麦も実ってしまいました。主人の種蒔きを手伝っていた下僕たちはその光景を見て、がっかりしたことでしょう。良い種しか蒔かなかったはずなのに、どこから毒麦なんかが現れたのですかと、彼らは主人に報告します。主人は答えます。自分たち以外の敵の仕業であると。話を聞いた下僕たち当然それらの毒麦を抜かなくてはならないと考えるわけです。ところが、主人は驚くべきことを下僕たちに言うのです。『いや、毒麦を集めるとき、麦まで一緒に抜くかもしれない。刈り入れまで、両方とも育つままにしておきなさい。刈り入れの時、「まず毒麦を集め、焼くために束にし、麦の方は集めて倉に入れなさい」と、刈り取る者に言いつけよう。』」主人は下僕たちに、毒麦を抜くなと言うのです。その際、良い麦も抜いてしまうかもしれないから、今は両方とも育つままにしなさいと。刈り入れの時になったら、毒麦は全て焼かれ、良い麦だけが実っている麦畑になるから、その時までそのままにしておきなさいと。Read more

2014年8月3日 聖霊降臨後第8主日 「愛の種蒔き」

マタイによる福音書13章1〜9節
藤木 智広 牧師

私たちの父なる神と主イエス・キリストから恵みと平安とが、あなたがたにあるように。アーメン。

マタイによる福音書13章には、主イエスの天の国の譬え話が多く語られております。5章~7章までの山上の説教に次ぐ大きな主イエスの語録集がここに記されているのです。この天の国の説教を、山上ではなく、湖に浮かべた船の上で主イエスは群衆に語られました。多くの群衆が主イエスを求めて、主イエスのもとに集まってきたからです。もはやそこには腰掛ける場所すらなかったのでしょう。

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